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確かに、この記事は正しいように見える。
でもそうすると「掲示板ではないサービス」とはどんなものなのだろう。
「掲示板的サービス」の条件を簡単に定義するとしたら
- 誰かが情報を記載し、残しておくことができる
- それを後から、他の誰かが参照することができる
という事になるだろうか。
じゃあ、例えばcluster.のような「リアルタイムなコミュニケーション」を提供する場合はどうだろう。
これはいわゆる「会議室」のような感じで、その場にいる人同士のコミュニケーション手段だから、掲示板的サービスではない気がする。
MMORPGのような、他人と同じ時間軸で行うゲームも同じかもしれない。
また、Webサービスとは違うかもしれないが、ソードアートオンラインの世界のように「脳に直接信号を送り込む」という技術が開発されれば、また違った形のサービスができる。
つまり、受ける側が主体となって情報を得るのではなく、作る側が「自分の思ったことを相手の脳内に書き込む」という行為ができる可能性がある。
そうなるとこれは、掲示板的だとは言えないだろう。
受け手の主体性だけでいけば、Webサービスの「通知」という機能はどちらかと言えば掲示板的ではない動作だ。
設定で拒否することはできるが、基本的に受け手の意思に関係なく情報を送ることができる。
あと、Snapchatはどうだろう。
「すぐに消える掲示板」ともとれるが、情報が自分と相手の脳内にしか記録されないという視点で見れば「現実世界での会話」に近いように感じる。
こういった視点でサービスを分類してみると面白い。
その点で、上記の増田は非常に良い気づきを与えてくれる記事だった。
1つ思ったこととして、現在のWebサービス、つまり掲示板的サービスの「受け手の必要に応じて見に行ける」という点は非常に重要なポイントであり、「発信したい」という欲求が高まってきている世の中で受け手が情報過多にならない為には、現状必須の条件となる気がする。
今後、掲示板ではないサービスを作り出していくにあたっては、受け手となる人間の情報処理能力の向上が不可欠になるのかもしれない。