私は自分自身を結構ポジティブな人間だと思っている。
しかし、世の中にはポジティブシンキングができず、ものごとを常にネガティブに捉えてしまう人が多くいるらしい。
ポジティブシンキングと、ネガティブシンキング。
果たしてその違いは、どこにあるのだろうか。
雨に濡れた本
まずは昨日の私の話をする。
この頃の私の興味は、もっぱらゲーム制作だ。
個人で作れて、自分でやっても楽しくて、なおかつお金になる可能性がある。
普段の業務でプログラミングを行っていることもあって、Unityという最高に便利なゲームエンジンにのめり込むまでに時間はかからなかった。
最近ではUnityの本やらゲームデザインの本なんかを買いあさり、毎日必死に読みながら実践と学習を繰り返している。

「レベルアップ」のゲームデザイン ―実戦で使えるゲーム作りのテクニック
- 作者: Scott Rogers,塩川洋介,佐藤理絵子
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- 発売日: 2012/08/18
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昨日はこの本を買ってきた。
以前から欲しくて探しまわり、少し前に本屋に行った時にはどこにもなかったのに、昨日調べたらなぜか入荷されていた。
とても嬉しくなってすぐに買いに出かけた私は、 無事この本を手に入れた後、家に帰ってきて衝撃を受けることになる。
なんと袋に水が入り込んでいて、上部がフニャフニャになっているではないか。
そう、昨日は雨が降っていた。
私は完璧に油断していて、本屋の袋の隙間に雨の侵入を許してしまったのだ。
雨に濡れたのは、プラスかマイナスか
私は新しい本を綺麗にとっておきたい派の人間だ。だから雨の日に本を買う場合は、絶対に濡れないように意識している。いつもはそのはずだったが、昨日はなぜか意識が薄れてしまっていたらしい。
こうなると自分のテンションは一気に落ち込み、そのまま浮上させられずに本を読まなくなり、結局積み本が増えてしまうのではないかとも思った。
しかし今回は何かが違う。
濡れていることに気づいた後、その曲がりを気にしながらもすぐに本を読み始めた。そして読み始めると内容は面白く、没頭してどんどん読み進めることができた。
そうしてその本が気に入った後、もう一度本の上のほうを見直してみる。
・・・やっぱりヘニャヘニャだ。
とても買ってきたばかりとは思えない。
でもどうだろう。
今までの私は、買ってきた本の端が少し折れているだけで結構落ち込んでいた。
ところが今回は、濡れて曲がったところも含めてこの本のことが好きになっている気がする。そうすると今やこの曲がりは、愛着の一つのようにも見えてくる。
この体験は吊り橋理論に似ている。
自分の中に強い感情(=吊橋が怖い)が生まれた時、その時一緒に起きた別の感情(=橋の上ですれ違った異性に対する感情)が何者なのかわからなくなり、結果として勘違いを起こしてしまう現象。
今回の私の場合「本を濡らしてしまった」と悲しむ感情を持ったが、本を読んで「楽しい」という大きなプラスの感情が発生した際、マイナスの感情が一緒に巻き込まれていったように思える。
この私のケースでは2つのポイントがある。1つは「楽しい」というプラスの感情によって、「濡れてしまった」というマイナスの感情を隠すことができた点。そしてもう1つは、ただ隠しただけではなく「濡れたことすら愛着である」というように、自分の中での方向付けを変えられた点。
一瞬でも自分の感情を隠すことができれば、その間は自分をポジティブに保つことができる。しかしプラスの感情の持続時間は短いため、そのまま放っておくとマイナスの感情が表面に出てきて、いつしかネガティブな考えに襲われてしまう。
そこで、隠している間に自分の中で方向付けを変え、「マイナスではない」と思い込ませる。これができれば、時間経過によってプラスの感情が薄まっても、自分がネガティブ方面に進まないことが可能になる。
この流れを意図して作ることができれば、自分で考えてポジティブシンキングの道に進むことができるのではないだろうか。
と思ったので、これからも普段の感情の動きに注意を払い、自分で操作することが可能なのかどうか試していってみようと思う。
さいごに
とはいえ、やはり本は綺麗な状態であるに越したことはない。結局私は寝る前に机に本を広げ、除湿機を全開にして風を当てておくことにした。
そして今起きてみると、多少の痕はあるものの中々綺麗な状態に戻っている。
本が濡れてしまった時には放置せず、ちゃんと乾かすことをオススメする。